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デスノートは燃えるか?
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『DEATH NOTE』(大場つぐみ原作、小畑健漫画、集英社)という有名な作品がある。皆さんもご存知だろう。
その中で、「(デス)ノートもHOW TO USEを書くのに使われた物も地球上に存在しない物質・成分だそうだ」(page.55 創造)とある。
一方、「(デスノートは)二冊ともニアが燃やしたんすよ」(page.108 完)とある。
はたして、地球上に存在しない物質が燃えるのだろうか?
そもそも、燃えるということはどういうことなのだろうか。
燃えるとは、高温になったとき、燃えるもの(燃料)と空気中の酸素 O2 とが反応を開始し、
さらにその反応により熱が発生し、反応が連鎖的に進むものである。
燃料を構成する元素は、基本的に酸素と化合し、簡単な物質になる。炭素は二酸化炭素 CO2、
水素は 水 H2O、イオウは二酸化イオウ SO2 となり空気中に飛散する。
炭素は、炭素の量や酸素の量によっては一酸化炭素 CO や単体の炭素(煤)になることもなる。
窒素、塩素は少し複雑である。窒素は状況により、アンモニア NH3 や窒素 N2
あるいは一酸化窒素 NO になる。
塩素は、基本的には塩化水素 HCl になるが、状況によってはダイオキシンなどの複雑な物質になることもある。
金属元素は、酸化物になるが、アルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)
・アルカリ土類金属(カルシウム、バリウムなど)のような塩基性の強い酸化物は、二酸化炭素を吸い込んで炭酸塩になる。
これらは固体なので、空気中に飛散せず、そのまま残る。これが灰である。
酸素は化学的に非常に活性な物質なので、多くの物質は(温度を上げさえすれば)反応する。
反応しないのは、ほとんど化合物を作らない希ガス(ヘリウム、ネオンなど)や、酸素と同様に電気的に陰性のハロゲン
(フッ素、塩素など)、極めて安定な貴金属(金、白金など)のようなものだけである。
次に、地球上に存在しない物質とは何であろうか。
地球上に存在しない元素はある。原子番号43のテクネチウム Tc、原子番号61のプロメチウム Pm、
あるいはビスマス Bi (原始番号83)より原子番号の大きい元素の多くが自然界に存在しない。
しかし、これには理由がある。これらの元素の原子核は不安定で、すぐα崩壊やβ崩壊により他の原子核に変わってしまうのである。
したがって、これらの元素によりデスノートが作られているとは思えない。
また、デスノートが普通のノートのような感触であることから、ダイヤモンドや水晶などの共有結合結晶や岩塩や骨
(水酸化アバタイト)などのイオン結晶ではなさそうである。
金属の薄い膜(箔)である可能性があるが、単体の金属は自然界に存在しないものはなく、
合金は箔が作りにくい。また、デスノート自体、金属特有の金属光沢はなさそうである。
こういうことから考えると、デスノートは普通の紙と同じように、鎖状の高分子化合物が緩やかに結合した物質ではないかと考えられる。
紙の主成分はセルロースである。セルロースは、光合成により植物が作ったグルコース(ブドウ糖)
をさらに生物が鎖状につないだ高分子化合物である。その骨格は、炭素と酸素でできている。
このような高分子化合物を構成する共有結合を作る元素は、実のところ限られている。
同種の元素が複数共有結合で結合できる元素は、炭素、ケイ素、イオウなどであるが、イオウは2つの原子とか共有結合できず、
複雑な化合物はできない。ケイ素は、ケイ素だけでの鎖が作りにくく、間に酸素や炭素をはさむ必要がある。
また、ケイ素化合物は、分子間の柔軟な結合(部分的にだけ分子間結合)がしにくく、全体的に硬くなってしまう。
以上のことを考えると、デスノートはやはり炭素を中心として、水素、酸素あるいはケイ素などを含む鎖状高分子化合物であると考えられる。
そうすると、燃えるということは自然に可能となる。
では、なぜ地球上に存在しない物質なのであろうか。
地球上に存在する高分子化合物のほとんどが、生物が関与しているものである。(石油も石炭も生物の死骸である)
死神界には、地球上の生物とは異なったモノが存在していて、それが地球上にない高分子化合物を産生しているのかもしれない。
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